印象の良い話し方をするために、知っておくべきこと
著 者: 井上 有人
あなたが印象の良い話し方をしたければ、知っておくべきことがひとつある。
それは、周辺言語の重要性である。
「
マレービアンの実験」をご存知だろうか。
最近批判されがちではあるが、非常に示唆的な内容だ。
あなたが有能なビジネスマンになりたいならば一度は確認しておくべきだ。
マレービアンの実験そのものは非常に簡単なものだ。
カリフォルニア大学の心理学者
A・マレービアン教授が、「プリーズ」などの
好悪どちらにも取れる中間的な単語を使った場合、
声の調子や顔の表情などの「印象を与える要素」を変えると
相手に与える印象はどう変わるか、ということを実験したものである。
それによると、それぞれの貢献度は、
・Verbal(話す内容や言葉) : 7%
・Vocal(声・トーンなど) :38%
・Visual(表情・身振り・手振りなど):55%
となったという。
つまり、印象は言葉の内容よりも声など(これを「周辺言語」という)や、
外見に強く左右される、と示唆している内容だといえる。
◆周辺言語をおろそかにしてはならない!
マレービアンの実験については、批判的検証も多い。
ちょっと検索してみるといくつも出てくる。
なかには「
マレービアンが出てきたら信用するな!」
なんて刺激的な内容のページもある。
批判的検証では「この実験で、内容よりも見た目や話し方が重要だとするのは間違いだ」というのが主な主張である。
あまりにも簡単な実験なんで、心理学的に検証できているわけではない、
だからこれをビジネスに応用するのは間違っている。
噛み砕いていえばそのような話だ。
しかし、そんなに一刀両断にしてしまっていいのだろうか?
確かに実験そのものは簡潔なものだ。
それでも、私は
マレービアンの実験は非常に示唆的だと思っている。
この実験でわかるのは以下のようなことだ。
商品を売るときにパッケージや売り方にも気を使うように、
考えを伝えるときに見た目や話し方にも気を使うとよい。
いくらいい商品でも、パッケージが汚ければ売れない。
いくらいい考えでも、ボロボロの服で話していたら聞いてくれない。
いくらいいプレゼンでも、ボソボソ話したら採用されない。
こういった、周辺言語の大切さを
マレービアンの実験は示唆している。
あなたが人前に立つとき、話の内容だけに気を取られていないだろうか?
見た目や話し方も相手にいい印象を残すための重要なファクターなのだ。
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井上有人(「人前が苦手な人のためのプレゼン研究所」主宰)
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アーティクルリソース:
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